首都圏環境美化センター

2023/02/08

事業系ごみと家庭ごみの違い

家庭で出たごみと、会社で出たごみの違いとは?

私たち消費者は、日常生活を送るうえで、さまざまなごみを捨てています。ごみが発生する場所も自宅に限らず、外出先や勤務先の会社など、さまざまです。

じつは日本の法律では「どのような立場で、そのごみを廃棄したのか」によって、ごみの捨て方のルールが違ってきます。

まず、一般家庭生活を通して出たごみは「家庭系ごみ」として扱われます。

一方、勤務先の会社などで事業活動を通じて発生したごみは「事業系ごみ」に分類されます。営利目的だけではなく、非営利でも事業系ごみになります。つまり、会社や飲食店、店舗など以外にも、学校、公民館、病院、社会福祉施設などで出たごみも事業系ごみになるのです。

事業系一般廃棄物と産業廃棄物の違いとは

会社など事業活動を通じて出たごみはすべて「事業系ごみ」として括ると思うかもしれませんが、そうではありません。

まず、事業活動中に、従業員が個人的に出したごみは「事業系一般廃棄物」となります。従業員が飲食した食べ残しも事業系一般廃棄物になります。飲食店でお客さんが残した食べ物なども、あてはまります。

一方、事業活動によって生じた「燃えがら」「廃油」「紙くず」など「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」や「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」で定められた20種類は「産業廃棄物」に分類されます。ペットボトル、空き缶、発泡スチロール、容器包装プラスチックは、産業廃棄物になります。

またエアコン、テレビ、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、衣類乾燥機は、家電リサイクル法の対象になります。法律のルールに従って処分します。

  • 燃え殻
  • 汚泥
  • 廃油
  • 廃酸
  • 廃アルカリ
  • 廃プラスチック類
  • 紙くず
  • 木くず
  • 繊維くず
  • 動植物性残渣
  • 動物系固形不要物
  • ゴムくず
  • 金属くず
  • ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず
  • 鉱さい
  • がれき類
  • 動物のふん尿
  • 動物の死体
  • ばいじん
  • 産業廃棄物を処分するために処理したもの

事業系一般廃棄物の適正な処理方法

事業系一般廃棄物は、家庭から出るごみとは異なり、法に基づいた適切な処分を行う必要があります。家庭ごみのように、一般のごみ集積場に袋詰めして出すことはできません。
処理の方法は4つあります。

①自ら自治体の処理施設へ搬入する

住所のある自治体の一般廃棄物処理施設にごみを持ち込み、処分します。事前に予約が必要な場合もあります。

②資源化できるものは、業者に収集を依頼する

紙類(新聞紙、雑誌、メモ用紙、OA用紙、紙ファイル、ティッシュペーパーの箱など)は、古紙回収業者に依頼します。あるいは古紙問屋に持ち込みます。なお、自治体によっては、処理方法が異なる場合もあります。

③外部に委託する

各自治体の許可を受けた一般廃棄物収集運搬業許可業者に委託します。許可を保有していない事業者に委託することは法律で禁じられています。

④行政が収集する

自治体によっては、有料で収集をしてくれるケースもあります。自治体ごとに異なりますが、少量であれば家庭ゴミの集積所に出すことができます。その際は、袋の容量に見合った事業系有料ごみ処理券を貼る必要があります。